会員登録をされた方、弊社セミナー・個別相談時に会員登録いただいた方はNAN物件情報を含む全てのコラムをご覧いただけます。(入会費、年会費はかかりません)
2025/04/13 ライフプラン
「人生100年時代」という言葉を耳にしたことはありますか?医療の発達、生活環境の向上により、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる「健康寿命」を保ちながら平均寿命を延ばしている人が増えました。長い人生をどのように過ごすか、豊かで満足な人生を送るためにどのようなライフプランを考えましょう。
人生100年時代という言葉が一般的になったのは2016年のこと。
イギリスの組織論学者であるリンダ・グラットン教授によって提唱された「平均寿命の延びによって、近い将来100歳まで生きることが当たり前になる」という考えで、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)-100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著、池村千秋訳 東洋経済新報社、2016)がベストセラーになったことがきっかけです。
かつては人生を「教育(0~20歳前後)」「仕事(20~60歳前後)」「引退(60~80歳前後)」という単純な3つのステージで捉えられていました。
しかし、ライフ・シフトによると100歳まで生きる時代では生涯にわたって複数のステージの平行・移行を続ける「マルチステージ」というモデルに転換する必要があるとされ、個人の経済活動、社会の仕組みや会社組織がどう変わるのかを問題提起・提言しています。
これを受けて、日本でも2017年に「人生100年時代構想会議」が設置され、議論されました。
会議の審議内容を踏まえて「生産性革命」と「人づくり革命」を両輪として新しい経済政策パッケージが閣議で決定。
幼児教育の無料化、待機児童の解消、介護人材の処遇改善、労働者が何歳になっても必要な能力・スキルを身につけるためのリカレント教育機会の拡充、高齢者雇用の促進などに取り組んでいます。
参照:厚生労働省「人生100年時代」に向けてhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000207430.html
海外の研究では2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計され、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えるとされています。
また、厚生労働省が2024年7月に発表した「令和5年簡易生命表の概況」によると、2023年の日本における平均寿命は男性が81.09年、女性が87.14年となりそれぞれ前年よりも上回っています。
ここ数年で多少の寿命の変動はありますが、過去と比較し、寿命が延びていることが分かります。
抜粋:厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」表2 平均寿命の年次推移 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life23/dl/life23-15.pdf
人生100年時代に向けて、何をすれば良いのでしょうか。
自身にあったライフプランを考えていくことをおすすめします。まず考えるべきは「お金」です。
できる限り趣味や娯楽を楽しみながら自分の理想にあった暮らしをしたいもの。
また、長生きをする分だけ生活費が必要となります。
2019年に金融庁が提出した金融審査会市場、
ワーキング・グループ報告書では「夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯においては、65歳から95歳までの30年間で、年金収入以外に約2000万円が必要」という試算がなされ、話題となりました。
物価高の影響で、老後の暮らしに不安を抱える方も多いでしょう。
また、年金制度には都度変更が加えられ、受給開始年齢の引き上げや、受給開始年齢の選択ができるようになり、長く働いて年金の受け取り開始時期を遅らせるという選択肢も増えています。
家族構成や年収により、置かれた状況は一人ひとり異なります。
まずは、自身のライフプランを考え、必要な費用を洗い出すことが必要です。
具体的には結婚・出産・子育て・マンション購入・旅行・受験など、一生のうちに起こるイベントを洗い出し、年齢と必要な金額を整理します。
金融庁が提供している「ライフプランシミュレーター(https://www.fsa.go.jp/teach/simulation/life_plan.html)」で試算することもできます。
人生で必要な金額を理解することで、毎月の支出管理への向き合い方も変わります。
自分が必要な金額が分かったら、改めて資産形成について考えましょう。
資産形成の方法は、「稼ぐ」「貯める(貯蓄)」「増やす(資産形成)」と方法があります。
これまでは節約生活などのメディア露出も多かったのですが、人生100年時代には稼ぎ続ける力が必要です。
また、金融庁は投資を後押ししており、2024年には新NISA制度、2025年にはiDeco2025年にさらなる改善が加えられました。また近年、都心を中心に地価が上がりマンションの価格高騰も見られます。
不動産は長期保有が可能でインフレにも強い資産です。自身が住むことも、貸すことも可能で活用方法の幅も広いため、未取得の方は検討してもよいでしょう。
厚生労働省の「簡易生命表の概況」によると、平均寿命と健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる健康寿命の差はおよそ15年とされています。
現在の日本の平均寿命が80歳前後ですので、60代半ばまでは健康的に過ごすことができ、その後は個人差にもよりますが、体の不調と付き合いながらの暮らしとなるでしょう。
そんななかで知っておきたいのが「ヘルスプロモーション」の考え方。
世界保健機関によって定義された「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善できるようにするプロセス」を指します。一般的には病気や障がいがないことが健康とされますが、病気と付き合いながらも仕事を行う、趣味を楽しむ、身近な人達との交流を行うなど豊かな毎日を送ることもできます。
健康は、若い頃からの生活習慣も影響します。運動不足、不健康な食事、睡眠不足など、毎日の過ごし方を振り返り少しずつ改善していくことをおすすめします
参考:一般社団法人 日本健康教育学会 https://nkkg.eiyo.ac.jp/
【著者:ワイズアカデミー(株)】
ご覧いただいたコラムに関連したコラムをご紹介。
ライフプラン
子供の教育費はどこまでかけるか? 教育資金の準備方法も紹介
2024/05/18
READ MORE
ライフプラン
単利と複利?資産を効率的に増やす方法とは
2024/06/28
READ MORE
ライフプラン
病気や介護も含めた老後資金はいくら必要? 不動産投資が老後資金に適しているワケ
2024/03/25
READ MORE
ライフプラン
お金に働いてもらう資産形成・運用の考え方
2024/06/04
READ MORE